令和2年度むつ市民大学公開講座第4講が行われました。

 令和2年12月の市民大学公開講座第4講は、青森県近代文学館文学資料調査員の山本隆悦氏により下北斗南藩に関する文学作品の中に登場する下北地域に住む人々の様子が描かれた部分に注目してお話ししていただきました。旧会津藩士の功績、行政・教育の分野で貢献したのは、明白な事実としてありますが、元々そこに暮らしていた地域民もその一役を担っていたのではないかと考えられるでないだろうかと、しかしながら、文学作品の中で旧会津藩士を受け入れた下北の人の様子を「下北の人は好意的であった。」などとあるのは一部であり、全体的に下北のことについて「マイナスのイメージ」表記されているものが多いのが事実であるとのことでした。

 山本氏は25年前から地域の文学作品を調べていて、なぜ下北のことを書く作家が多いのかと考えたとき、歴史、風土、地理的条件があるが、さらに「人の心、人柄」があるのではないかと、その下北のことについて、地域のことについて私たちは正しく理解しているのだろうかと問いかけ、かつて共に「下北の文学」を学んだ下北のある高校生の忘れられない言葉があるとのことでした。「地域を知ることは自分を知ることである。」「自分の生まれ育った地域を否定することは、自分自身を否定することである。」 

 最後に山本氏は、私たち(大人)は将来ある下北の子どもたちのために戸惑うことなく(偏屈でなく)、過去を的確に分析・考察し、虚勢(人間としての軽さ)も劣等感も払拭し、「新しい郷土」を創造していかなけれならないのでないだろうかと「若者たちに地域人としての誇りと自信を伝えていくために」と結んでおられました。

 

                                           

                    演題 「下北斗南藩を舞台にした文学作品」下北における幕末・明治初頭の陰影

                                            講師 山 本 隆 悦 氏  

受講者の声

地域への自信と誇りは現在のジオパーク活動にも通じるものがある。 

下北の住民側から調べ上げた点、おもしろく楽しく拝聴させていただきました。

素晴らしい勉強になりました。 生れ育った土地の時代の流れがあり、その中で自分の先祖も暮らし、なぜか子どもの頃をなつかしく思い出してしまいました。 下北は良いところです。