「計画の趣旨」

 我が国の憲法では、基本的人権の尊重、個人の尊重、法のもとにおいての平等が保障されており、男女平等の実現に向けていろいろな取り組みがおこなわれてきております。 
しかしながら、社会における制度、慣行等により、性別によって役割を分担するというような考え方が今なお根強く残っており、様々な分野において男女が共同で参画できない現状があります。 
このような状況のもと、国においては、平成11年6月に「男女共同参画社会基本法」を制定し、平成12年12月には基本法に基づいた「男女共同参画基本計画」が策定され、男女共同参画社会の実現は、我が国の最重要課題と位置づけております。
本市においても、人々の意識や社会の慣行等を見直し、男女が互いに人権を尊重し、性別にとらわれることなく、その個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現に向けて努力を重ねていくことが必要です。 
本市における「男女共同参画社会の実現」をめざし、基本的な方向を明らかにするために、この計画を策定するものです。

「基本理念」

 市民一人ひとりが、人間としてお互いの人格や生き方を尊重し、性別による差別をうけることなく、だれもが、夢と希望をもって、安心して心ゆたかに暮らせる男女共同参画社会の実現をめざします。

「キャッチフレーズ」

「気づいて感じて変わって」

「計画の愛称」        

 計画の愛称を「むつみあいプラン」とします。

「計画の期間」

 平成15年度から平成24年度までの10年間とします。
 ただし、計画の進捗状況、社会情勢などを考慮して、必要に応じて計画の見直しを行うこととします。  

基本目標

Ⅰ男女共同参画への意識づくり

 男女共同参画社会を実現するためには、あらゆる分野における制度や慣行を見直すとともに、人々の意識改革が必要であります。
 つまり、今なお根強く残っている「男は仕事、女は家庭」という、性別による固定的役割分担意識を改めることからはじめなければならないと思います。
 そのためには、家庭、地域、職場、学校等のそれぞれの場において、男女平等の理念に基づいた教育、学習を推進し、それを支援してゆく体制を整備・強化していくことが必要です。
 また、男女とも、精神的、経済的に自立し、生涯を通じて、豊かな生活や自己実現をめざすためには、「人はかけがえのない存在で、性別にかかわらず、個人として尊重される」という人権についての意識の浸透を図ることが必要です。

Ⅱあらゆる分野への共同参画の推進

 豊かで生き生きとした社会を創造するためには、男女があらゆる分野に共同参画していく必要があります。
 しかしながら、社会のしくみ、実生活、そして人々の意識の中に、男女の役割分担を固定化する考え方があり、さまざまな分野で政策・方針決定への女性の参画が極めて少ない状況にあります。
 女性の社会進出がめざましい今日、特に、女性の意見が十分に反映され、豊かな発想や能力を生かすことができるよう政策・方針決定への女性の参画を促進することが必要です。
 また、地域活動やボランティア活動などに対する支援体制も重要ですし、国際交流の情報提供にもつとめ、国際的な視野に立った共同参画を推進することが必要です。

Ⅲ働きやすい環境づくり

 近年、女性の社会参加はめざましいものがあり、これに伴い、働く女性が増加の傾向にあります。
 本来、女性が能力を発揮し、社会がそれを正しく評価していくことは、女性の自立の前提であり、働く権利として保障していかなければならないことです。
 しかし、職場慣行における男女格差や性別役割分担意識があり、均等な雇用・待遇に至っていないのが現状であります。
 農林水産業、商工業等の自営業においても、生産活動に女性が大きな役割を担うとともに、家庭との両面において働きすぎの状態にあります。
 女性が無理なく働き、仕事と家庭が両立できるよう、男性の家事・育児への参加、保育・介護体制などの充実とともに、男女双方の労働時間の短縮を図るなどの労働条件の改善と向上、労働環境の整備が求められますので、関係機関との協力によって意識啓発に努めていくことが必要です。 

Ⅳ安心で心ゆたかな生活づくり

 「人生80年時代」を迎え、全ての人々が生涯を通じて生き生きと暮らしていくうえで、健康づくりに取り組むことが重要です。
 これまでの「男は仕事、女は家庭」という固定的な役割分担意識を改め、一人ひとりが生活者として自立し、家庭責任を果たして、ゆとりのある家庭生活を営むことが大切です。
 女性は、妊娠や出産などの機能が備わっており、男性とは異なった健康上の問題に直面します。女性がその健康状態に的確に対応できるよう、健康教育や相談・支援体制の整備が必要です。
 また、高齢の人のみの家庭、障がいのある人のいる家庭、ひとり親の家庭など様々な家庭がありますが、いずれの家庭も安心して生活できるよう、生活環境の整備、相談業務の充実を推進することが必要です。

基本施策

Ⅰ男女共同参画への意識づくり

1.家庭における共同参画意識の醸成

 家庭は、親のしつけや教育を通して子どもが人間として基本的な成長を遂げるためにも重要な役割を担う生活の場です。
 これまでは、子育てや介護、家事などは主に女性の責任と考えられてきましたが、これからは、家族がお互いを尊重し、調和のとれた生活を送るためには、ともに助けあえる関係を築いていくことが大切です。
子育てや介護、家事など家庭責任をともに担えるよう意識啓発を進めることが必要です。

<施策の方向>
(1)家庭責任をともに担う意識づくり
(2)男女の役割分担意識の解消
2.地域社会における共同参画意識の啓発

 地域社会は、そこに住む人々が支え合って地域での問題を解決する場としての重要な役割をもっています。
 しかしながら、町内会、PTA、福祉ボランティア活動等は、主に女性が担ってきております。その一方で、会長等は男性が多く務めるなど偏った状況にあります。
 暮らしやすい活力のある地域社会を築いていくためには、地域における固定的な性別役割分担意識による慣行を見直し、性別を問わず、地域社会における指導者の育成を図るとともに対等な立場で参画し、活動しやすいように意識啓発を進めることが必要です。

<施策の方向>
(1)女性リーダー育成に向けた意識づくり
(2)男性優遇の社会意識の解消
3.学校等における共同参画教育の推進

 人格形成の基礎となる幼児教育や学校教育は、男女共同参画の意識づくりに大きな影響を及ぼすと思われます。
 教育・学習活動のあらゆる場面で、一人ひとりの個性や能力を尊重したジェンダーフリー教育を進めることが重要です。
 性別にとらわれない生き方を選択し、充実した人生を送るためにジェンダーに敏感な視点が組み込まれた生涯学 習や社会教育の学習機会の提供に努め、意識の啓発を図っていくことが必要です。

<施策の方向>
(1)ジェンダーフリー教育の推進
(2)講座など学習機会の充実
4.個性と人権の尊重

 権利に関連の深い、法令や制度について、誰もが理解しやすいよう周知に努めるとともに、権利の侵害を受けた場合の対応について正確な知識が得られるよう支援を行うことが必要です。
 また、性別による差別や、性に起因する暴力等は、とりわけ女性が対象となる場合が多く、重大な人権侵害であり深刻な社会問題となっています。
 これらに対しての、事前防止・法的取締まり・被害救済のための相談体制の充実、支援体制の整備を図ることが必要です。

<施策の方向>
(1)権利についての知識を高めるための支援
(2)女性への暴力根絶と相談や自立の支援
5.情報の収集、提供及び調査

 男女共同参画についての情報を収集して提供するとともに、意識調査・実態調査を行い、分析・研究し、公表して、共同参画意識の浸透を図っていくことが必要です。

<施策の方向>
(1)情報の収集、提供の推進
(2)意識調査の継続、分析、評価

Ⅱあらゆる分野への共同参画の推進

1.政策・方針決定過程への共同参画の推進

 社会的方針決定の場を含め、あらゆる分野に共同参画することは、調和と均衡のとれた社会を築く原点です。
 市の人口の過半数を占める女性が、さまざまな、政策・方針決定にほとんどかかわらないというのではとても男女 平等の社会とは言えないと思います。
 魅力あるまちづくりを展開していくうえでも、女性の意見を市政に反映する必要があります。そのためにも、市の審議会や委員会への女性の参画を積極的に推進し、登用方法や制度の見直しなどを進めるとともに人材の育成が急務であり、女性が能力を発揮できる条件整備が必要です。

<施策の方向>
(1)市の各種審議会等への女性の参画拡大
(2)団体等における方針決定への女性の参画推進
2.地域活動への参画とボランティア活動の推進

 社会のあらゆる場において男女が平等の立場で参画することは、バランスのとれたよりよい社会を形成することにつながると思います。
 地域活動、ボランティア活動などに参画することは、その人の人生を豊かにします。男女が仕事にだけ、あるいは家庭にだけ生きるのではなく、もっと様々な分野にかかわることによって能力を生かし、視野を広め、真の意味での豊かさが備わっていくと思います。
 そのためには、従来の慣行や職場中心の価値観等の見直しを行い、社会参加を促す情報提供の充実と講座・講習会の実施等の環境整備が必要です。

<施策の方向>
(1)地域活動、ボランティア活動等市民団体の活動支援
(2)社会参加を促す情報提供の充実と講座等の実施
3.国際的視野に立った共同参画の推進

 むつ市は、米国ワシントン州ポートエンジェルス市と友好姉妹都市盟約を結び、国際交流を推進してきております。
 国際的視野をもって国際交流を進めるためには、お互いを人種や国籍などによらず、個人として尊重すること、そして、異なる文化や多様な価値観を認め、尊重する姿勢をもつことが大切です。
 国際的な問題への理解を深め視野を広げるために、国際交流に関する情報を提供し、国際化に対応したまちづくりを推進していくことが必要です。

<施策の方向>
(1)国際理解、国際交流の推進と情報提供
(2)国際化に対応したまちづくり   

Ⅲ働きやすい環境づくり

1.男女の均衡ある雇用、職場環境の整備

 雇用の分野において、男女が均等な機会を有し、意欲と能力に応じた待遇を受けるためには、職場慣行における男女格差や性別役割分担意識の解消、女性の職業意識・能力の向上と積極的活用への取組みが必要とされております。
 また、少子・高齢化社会においては、将来的に予測される労働力不足を背景に今後も女性への期待が高まると思われます。そのためには、女性が働くための支援と、働き続けるための職場環境整備が必要です。

<施策の方向>
(1)均等な雇用機会と待遇の確保
(2)個性と能力を発揮できる体制の確立
(3)働く女性の職業支援と職場環境の整備
2.農林水産業、自営業における労働環境の改善

 農林水産業や自営業は、家族による経営が多く、仕事と生活が密接につながっているため、労働時間が長く、休日等も不規則になりがちです。
 さらに、女性は家事・育児・介護等でも中心的な役割を果たしており、仕事・家庭の両面で働きすぎの状態にあります。
 このようなことから、女性が無理なく仕事と家庭を両立できるよう、労働報酬や労働時間、経営上の役割分担、家事・育児等の分担を取り決める家族経営協定の締結を進めていくことが必要です。

<施策の方向>
(1)女性の労働条件の改善
(2)家族経営協定等の推進
3.仕事と家庭の両立支援

 人間性豊かな生活を実現するためには、家庭的責任を男女で共同分担し、家庭責任と職業生活の両立を図っていくことが必要です。
 そのためには、保育・介護などの福祉施設サービスの充実を図るとともに、男性の家庭参加をすすめ、固定的な性別役割分担意識を変えていくことが必要です。
 また、社会全体での子育て支援も必要です。

<施策の方向>
(1)保育・介護など福祉施設サービスの充実
(2)家事・育児・介護などをともに担える環境づくり
(3)子育て支援体制の充実

Ⅳ安心で心ゆたかな生活づくり

1.ともにつくる家庭生活の推進

 家族がお互いを尊重しあい、調和のとれた家庭生活を送るためには、家庭における共同参画意識を高めることが必要です。
 そのためには、男女ともに、家事・育児・介護などの家庭的責任を果たせるよう意識啓発が必要です。
 また、環境問題は身近な問題であると同時に、国際的な問題でもあります。安心して暮らせる生活環境づくりのためにも、環境保全に対する取組みが必要です。

<施策の方向>
(1)家庭責任をともに担える環境づくり
(2)環境保全活動等快適な生活環境づくり
2.生涯を通じた女性の健康支援

 子どもを産み育てるという母性機能は、次の世代を産み育てるという社会的機能でもあります。この重要な役割に対しての正しい理解と認識を深めるためにも、母性保護についての啓発を行う必要があります。
 また、女性は妊娠、出産に関して自己決定の権利を有しており、このことについての啓発も必要であります。女性の問題は、妊娠、出産、育児、成人期、更年期などをめぐって、一生をとおして見ていくことが大切です。
 一貫した視点に立ち、母性保護施策の充実と健康づくり事業の推進が必要です。

<施策の方向>
(1)性と生殖に関する健康・権利(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)の周知
(2)健康支援と保健事業の充実
3 .福祉サービスの充実
支援高齢の人の多くは、老後の生活について、健康面、経済面、精神面などで様々な不安や問題を抱えており、そのための支援が必要です。
 同様に、障がいのある人に対しても、自立して生活できる環境や条件を整備し、家族の負担を軽減するためのサービスの充実を図ることが大切です。
 ひとり親家庭においては、生計の維持と家庭生活のすべてについて、ひとりの親がふたり分の役割を担わなければならず、経済的・精神的な負担が非常に大きいものとなっています。従って、それぞれの家庭の状況に応じた生活の安定と自立への相談・支援体制を充実することが必要です。

<施策の方向>
(1)高齢の人や障がいのある人の自立支援と社会参加の促進
(2)ひとり親家庭などの生活自立

計画の推進

1. 推進体制の整備

 この計画を推進するためには、市の積極的な取り組みはもとより、市民・事業所や団体などの理解と協力が必要です。
 お互いに連携しながら、取り組む体制の整備をすすめていきます。

<施策の方向>
(1)庁内推進体制の充実
(2)市民による協力推進体制の充実     
2.関係機関・団体との連携強化
男女共同参画を推進するため、国や県をはじめ関係機関・団体との連携を図りながら計画を推進していきます。

<施策の方向>
(1)指導者等の養成
(2)関係団体への支援
3.拠点施設の整備

 男女共同参画の学習や推進に取り組む団体・グループ等を育成・支援し、市民や団体等が交流し主体的、積極的に活動できるような拠点施設の設置について検討します。

<施策の方向>
(1)拠点施設の整備
関連リンク
「男女共同参画基本計画」 (平成15年3月策定)

 


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