○むつ市工事監督職員事務規程
平成25年4月17日
訓令甲第7号
むつ市工事監督職員事務規程(昭和59年むつ市訓令甲第8号)の全部を改正する。
(趣旨)
第1条 この規程は、市が発注する建設工事(以下「工事」という。)の監督職員に関し必要な事項を定めるものとする。
(1) 設計図書 図面、特記仕様書、工事数量総括表、現場説明書、現場説明に対する質問回答書及び次に掲げる共通仕様書をいう。
ア 土木工事については、国、青森県又は財団法人等が定める各種共通仕様書を準用したもの
イ 営繕工事については、国土交通省大臣官房官庁営繕部監修による各種標準仕様書等を準用したもの
(2) 契約担当者等 市長又はむつ市契約規則(平成16年むつ市規則第2号)第2条第2号に規定する契約担当者をいう。
(3) 主管課長 工事の執行に関する事務を分掌する課長(むつ市行政組織規則(平成21年むつ市規則第14号)第9条第1項に規定する課長及び室長をいう。)をいう。
(4) 監督職員 むつ市契約規則(平成16年むつ市規則第2号)第48条に規定する監督職員をいう。
(5) 検査職員 むつ市契約規則(平成16年むつ市規則第2号)第50条に規定する検査職員をいう。
(監督職員の指名)
第3条 契約担当者等は、工事を施工するときは、工事ごとに監督職員を指名し、速やかにその氏名を受注者に通知するものとする。監督職員を変更した場合も同様とする。
2 契約担当者等は、工事について、特に専門的な知識若しくは特殊な技能を必要とするとき又はその他の理由により前項の市職員により監督を行うことが適当でないと認めるときは、市職員以外の者に監督を委託することができる。この場合において、調書その他監督内容を明確にした書類等を提出させるものとする。
(監督職員の一般的責務)
第4条 監督職員は、工事の現場と状況を十分把握し、建設工事請負契約書及び設計図書に基づき、工事が適切に施工されるよう監督を行うものとする。
2 監督職員は、厳正に監督を行い、工事関係者及び地元関係者との間において、紛争が生じないよう配慮するものとする。
3 監督職員は、用地担当職員と互いに協力し、工事の施工に伴う用地の確保の状況を把握する等、工事の施工に支障がないよう努めるものとする。
(工事内容等の説明及び施工の指示)
第5条 監督職員は、受注者に対し、工事着手前に設計図書に基づき当該工事の意図及び内容を正確に説明し、工事が所期の目的に従って施工されるよう必要な指示をするものとする。
2 監督職員は、受注者に対し、工事施工中における紛争の防止、労働及び公衆災害の防止等について必要な指示をするものとする。
(工事の促進)
第6条 監督職員は、常に工事の進行管理に留意し、契約工期内に工事を完成するよう受注者を指導するものとする。
2 監督職員は、工事が遅延するおそれがあると認めるときは、受注者に対し厳重に警告するとともに、その旨を主管課長に報告し、その指示を受けるものとする。
3 監督職員は、工事が遅延したときは、受注者から事情を聴取し、その理由を付して主管課長に報告し、その指示を受けるものとする。
(下請負)
第7条 監督職員は、受注者が主管課長の承諾を得ずに第三者に一括して工事を請け負わせていることを知ったときは、その旨を主管課長に報告するものとする。
2 監督職員は、受注者が下請負人をして工事を施工させていることを知ったときは、直ちに受注者から事情を聴取し、当該下請負契約が施工体制台帳及び施工体系図の提出を要するものであるときは、受注者に対し、直ちに施工体制台帳及び施工体系図を提出するよう指示するとともに、その旨を主管課長に報告するものとする。
(工事関係者に対する措置要求)
第8条 監督職員は、現場代理人、監理技術者、主任技術者、専門技術者、下請負人その他の下請負人が工事を施工するために使用している労働者等で、工事の施工又は管理について著しく不適当であると認めるものがあるときは、主管課長に報告し、その指示を受けるものとする。
(工事材料)
第9条 監督職員は、工事材料について、その使用前に設計図書に基づき、受注者から提出された当該工事材料の試験成績表、配合報告書等により設計図書に適合する材料であるかどうか確認するものとする。この場合において、必要があるときは、土場、工事材料の製造工場等において確認するものとする。
2 監督職員は、前項の確認の結果、使用の承諾を与えた工事材料であっても、使用時において変質し、又は不良品となるおそれがある材料は、試験を行い合格したものでなければ使用させてはならないものとする。
3 監督職員は、設計図書において検査を受けて使用すべきものと指定された工事材料について受注者から検査を求められたときは、請求を受けた日から7日以内に工事材料の品質、規格等について検査するものとする。
4 監督職員は、受注者が工事現場内に搬入した工事材料について、監督職員の承諾を得ることなく工事現場外に搬出させてはならないものとする。
6 監督職員は、設計図書において立会いの上調合し、又は調合について見本検査を受けるべきものと指定された工事材料について受注者から立会い等を求められたときは、当該請求を受けた日から7日以内に工事材料の調合に立会い、又は調合について見本検査するものとする。
(工事施工の立会い)
第10条 監督職員は、設計図書において立会いの上施工すべきものと指定された工事について受注者から立会いを求められたときは、当該請求を受けた日から7日以内に工事の施工に立ち会うものとする。
(施工検査)
第11条 監督職員は、水中又は地下に埋没する工事その他完成後外面から明視することができない工事等については、設計図書に定めるところにより、主要な工事段階の区切り等に施工検査を行うものとする。
2 監督職員は、必要がある認めるときは、受注者から施工検査に必要な資料を提出させることができるものとする。
(現場臨場時の安全確保)
第12条 監督職員は、工事の立会い又は施工検査時の現場臨場に当たり、受注者から安全管理上の理由により立入りに関する意見が提出された場合には、受注者と協議するものとする。
(支給材料及び貸与品)
第13条 監督職員は、支給材料又は貸与品を受注者立会いの上検査して引渡ししたときは、受注者から受領書又は借用書を徴するものとする。
(現場発生品)
第14条 監督職員は、工事の施工に伴い現場発生品が生じたときは、再使用できるものについては受注者から現場発生品の調書を提出させ、その引渡しを受けるものとする。
(改造の請求)
第15条 監督職員は、工事の施工部分が設計図書に適合しない場合は、受注者に対し、設計図書に適合させるよう指示するものとする。この場合において、指示の内容が重要なものであるときは、あらかじめ主管課長の指示を受けるものとする。
2 監督職員は、受注者が前項の指示に従わない場合には、主管課長の指示を受けて、受注者に改造の請求をし、設計図書に適合した工事の施工をさせるものとする。
(破壊検査)
第16条 監督職員は、工事の施工部分が設計図書に適合しないと認められる相当の理由がある場合において、工事の施工が適正であるかどうかの証明が施工部分を破壊しなければ確認し得ないときに限り、主管課長の指示を受けて、工事の施工部分を最小限度破壊して検査するものとする。
(設計図書と工事現場の不一致等)
第17条 監督職員は、工事の施工に当たり、次の各号のいずれかに該当する事実について、受注者から書面により確認を求められたとき又は自らこれらの事実を発見したときは、直ちに調査を行うものとする。
(1) 図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書が一致しないこと(これらの優先順位が定められている場合を除く。)。
(2) 設計図書に誤り又は脱漏があること。
(3) 設計図書の表示が明確でないこと。
(4) 工事現場の形状、地質、湧水等の状態、施工上の制約等設計図書に示された自然的又は人為的な施工条件と実際の工事現場が一致しないこと。
(5) 設計図書に明示されていない施工条件について予期することのできない特別な状態が生じたこと。
3 監督職員は、第1項各号のいずれかに該当する事実が確認されたことにより設計図書の訂正又は変更が行われるときは、契約変更の手続の前に当該訂正又は変更の内容を受注者に指示するものとする。この場合における指示は、設計変更に伴う契約変更事務取扱要領(平成24年むつ市告示第21号)に定めるところにより行うものとする。
(工事内容の変更等)
第18条 監督職員は、工事内容の変更、特殊な工法への変更、工事の全部若しくは一部の施工の一時中止又は契約の解除をする必要があると認めるときは、その旨を主管課長に報告するものとする。
(工期の延長)
第19条 監督職員は、受注者からその理由を明示した書面により工期の延長の請求があったときは、遅滞なくその理由について調査し、その結果を主管課長に報告するものとする。
(臨機の措置)
第20条 監督職員は、受注者から災害防止等のため臨機の措置を採ることについて意見を求められたときは、主管課長の指示を受けて、受注者に回答するものとする。
2 監督職員は、受注者から災害防止等のため臨機の措置を採ったことについて通知があったときは、その旨を主管課長に報告するものとする。
3 監督職員は、災害防止その他工事の施工上特に必要があると認めるときは、主管課長の指示を受けて、受注者に臨機の措置を採ることを求めるものとする。
(工事目的物の損害等)
第21条 監督職員は、次の各号のいずれかに該当するときは、遅滞なくその事実を調査し、その旨を主管課長に報告し、その指示を受けるものとする。
(2) 工事の施工に伴い第三者に損害を及ぼしたとき。
(3) 天災その他の不可抗力により、工事の目的物、工事仮設物、工事現場の搬入済みの工事材料等に損害が生じたとき。
(指示、承諾及び協議)
第22条 監督職員は、工事施工中において受注者に指示し、承諾し、又は協議するときは、書面により行うものとする。
4 監督職員は、指示、承諾又は協議の内容が工事内容の変更に至らないような場合等軽易なものであるときには、第1項の規定にかかわらず、口頭により受注者に指示し、承諾し、又は協議することができるものとする。
(検査の準備等)
第23条 監督職員は、受注者から工事完成の届出又は部分払のための出来形部分の確認の請求等があったときは、設計図書又は出来形内訳書に基づき、現場を確認の上、速やかに受注者に検査に必要な準備をさせるものとする。
2 監督職員は、前項の検査に立会うものとする。
(書類の整備)
第24条 監督職員は、工事の施工に関する次に掲げる書類を受注者に整備させるものとする。
(1) 次に掲げる施工管理図表等
ア 土木工事
(ア) 出来形管理図表
(イ) 品質管理図表
(ウ) 出来形図
イ 営繕工事
(ア) 完成図
(イ) 施工図
(ウ) 承諾図等
(2) 工事記録写真
(3) 設計図書において検査を受けて使用すべきものと指定された工事材料の検査結果に関する資料
(4) 設計図書において立会いの上施工すべきものと指定された工事の立会い結果に関する資料
(5) その他工事の施工に関し必要な書類
(修補工事の監督)
第25条 監督職員は、工事目的物が第23条第1項の検査(出来形検査を除く。)に合格しなかった場合には、主管課長の指示を受けて修補すべき事項を正確に把握し、受注者に対し修補期日までに修補させるよう監督するものとする。
第26条 工事請負契約標準約款第40条の規定に基づき主管課長が受注者に対し、相当の期間を定めて工事目的物の瑕疵の修補を請求した場合には、第3条第1項の監督職員が当該修補工事の監督に当たるものとする。ただし、主管課長は、必要があると認めるときは、監督職員を変更することができるものとする。
2 前項の監督職員は、主管課長の指示を受けて修補すべき事項を正確に把握し、受注者に対し、修補期日までに修補させるよう監督するものとする。
(工事成績評定書)
第27条 監督職員は、工事が完成したときは、むつ市工事成績評定要領(平成22年むつ市訓令甲第7号)第4条の規定により評定を行い、工事成績評定書を速やかに検査職員に提出するものとする。
(適用除外)
第28条 特殊な工事、軽易な工事又は緊急を要する工事については、市長の定めるところにより、この訓令の一部を適用しないことができる。
附則
この訓令は、公表の日から施行する。