○むつ市乳児等通園支援事業の設備及び運営に関する基準を定める条例

令和7年6月27日

条例第17号

(趣旨)

第1条 この条例は、児童福祉法(昭和22年法律第164号。以下「法」という。)第34条の16第1項の規定に基づき、乳児等通園支援事業の設備及び運営に関する基準を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において使用する用語は、法において使用する用語の例による。

(最低基準の目的等)

第3条 この条例に定める基準(以下「最低基準」という。)は、明るくて、衛生的な環境において、素養があり、かつ、適切な訓練を受けた職員(乳児等通園支援事業を行う事業所(以下「乳児等通園支援事業所」という。)の管理者を含む。以下同じ。)が、乳児等通園支援(乳児等通園支援事業として行う法第6条の3第23項の乳児又は幼児への遊び及び生活の場の提供並びにその保護者への面談及び当該保護者への援助をいう。以下同じ。)を提供することにより、乳児等通園支援事業を利用している乳児又は幼児(以下「利用乳幼児」という。)が、心身ともに健やかに育成されることを保障するものとする。

2 市は、最低基準を常に向上させるように努めるものとする。

(最低基準と乳児等通園支援事業者)

第4条 乳児等通園支援事業を行う者(以下「乳児等通園支援事業者」という。)は、最低基準を超えて、常に、その設備及び運営を向上させなければならない。

2 最低基準を超えて、設備を有し、又は運営をしている乳児等通園支援事業者においては、最低基準を理由として、その設備又は運営を低下させてはならない。

3 市長は、児童の保護者その他児童福祉に係る当事者の意見を聴き、乳児等通園支援事業者に対し、最低基準を超えて、その設備及び運営を向上させるように勧告することができる。

(乳児等通園支援事業者の一般原則)

第5条 乳児等通園支援事業者は、利用乳幼児の人権に十分配慮するとともに、一人一人の人格を尊重して、その運営を行わなければならない。

2 乳児等通園支援事業者は、地域社会との交流及び連携を図り、利用乳幼児の保護者及び地域社会に対し、その行う乳児等通園支援事業の運営の内容を適切に説明するよう努めなければならない。

3 乳児等通園支援事業者は、自らその提供する乳児等通園支援の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。

4 乳児等通園支援事業者は、定期的に外部の者による評価を受けて、その結果を公表し、常にその改善を図るよう努めなければならない。

5 乳児等通園支援事業所には、法に定める事業の目的を達成するために必要な設備を設けなければならない。

6 乳児等通園支援事業所の構造設備は、採光、換気等利用乳幼児の保健衛生及び利用乳幼児に対する危害防止に十分な考慮を払って設けられなければならない。

(乳児等通園支援事業者と非常災害)

第6条 乳児等通園支援事業者は、消火用具、非常口その他非常災害に必要な設備を設けるとともに、非常災害に対する具体的計画を立て、これに対する不断の注意と訓練(次項の訓練を除く。)をするように努めなければならない。

2 乳児等通園支援事業者は、少なくとも毎月1回、避難及び消火に関する訓練を行わなければならない。

(安全計画の策定等)

第7条 乳児等通園支援事業者は、利用乳幼児の安全の確保を図るため、乳児等通園支援事業所ごとに、当該乳児等通園支援事業所の設備の安全点検、職員、利用乳幼児等に対する事業所外での活動、取組等を含めた乳児等通園支援事業所での生活その他の日常生活における安全に関する指導、職員の研修及び訓練その他乳児等通園支援事業所における安全に関する事項についての計画(以下この条において「安全計画」という。)を策定し、当該安全計画に従い必要な措置を講じなければならない。

2 乳児等通園支援事業者は、職員に対し、安全計画について周知するとともに、前項の研修及び訓練を定期的に実施しなければならない。

3 乳児等通園支援事業者は、利用乳幼児の安全の確保に関して保護者との連携が図られるよう、保護者に対し、安全計画に基づく取組の内容等について周知しなければならない。

4 乳児等通園支援事業者は、定期的に安全計画の見直しを行い、必要に応じて安全計画の変更を行うものとする。

(自動車を運行する場合の所在の確認)

第8条 乳児等通園支援事業者は、利用乳幼児の事業所外での活動、取組等のための移動その他の利用乳幼児の移動のために自動車を運行するときは、利用乳幼児の乗車及び降車の際に、点呼その他の利用乳幼児の所在を確実に把握することができる方法により、利用乳幼児の所在を確認しなければならない。

2 乳児等通園支援事業者は、利用乳幼児の送迎を目的とした自動車(運転者席及びこれと並列の座席並びにこれらより一つ後方に備えられた前向きの座席以外の座席を有しないものその他利用の態様を勘案してこれと同程度に利用乳幼児の見落としのおそれが少ないと認められるものを除く。)を日常的に運行するときは、当該自動車にブザーその他の車内の利用乳幼児の見落としを防止する装置を備え、これを用いて前項に定める所在の確認(利用乳幼児の降車の際に限る。)を行わなければならない。

(乳児等通園支援事業者の職員の一般的条件)

第9条 乳児等通園支援事業者の職員は、健全な心身を有し、豊かな人間性と倫理観を備え、児童福祉事業に熱意のある者であって、できる限り児童福祉事業の理論及び実際について訓練を受けたものでなければならない。

(乳児等通園支援事業者の職員の知識及び技能の向上等)

第10条 乳児等通園支援事業者の職員は、常に自己研鑽に励み、法に定める事業の目的を達成するために必要な知識及び技能の修得、維持及び向上に努めなければならない。

2 乳児等通園支援事業者は、職員に対し、その資質の向上のための研修の機会を確保しなければならない。

(他の社会福祉施設等を併せて設置するときの設備及び職員の基準)

第11条 乳児等通園支援事業所は、他の社会福祉施設等を併せて設置するときは、その行う乳児等通園支援に支障がない場合に限り、必要に応じ当該乳児等通園支援事業所の設備及び職員の一部を併せて設置する他の社会福祉施設等の設備及び職員に兼ねることができる。

(利用乳幼児を平等に取り扱う原則)

第12条 乳児等通園支援事業者は、利用乳幼児の国籍、信条、社会的身分又は利用に要する費用を負担するか否かによって、差別的取扱いをしてはならない。

(虐待等の防止)

第13条 乳児等通園支援事業者の職員は、利用乳幼児に対し、法第33条の10各号に掲げる行為その他当該利用乳幼児の心身に有害な影響を与える行為をしてはならない。

(衛生管理等)

第14条 乳児等通園支援事業者は、利用乳幼児の使用する設備、食器等又は飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講じなければならない。

2 乳児等通園支援事業者は、乳児等通園支援事業所において感染症又は食中毒が発生し、又はまん延しないように、職員に対し、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修並びに感染症の予防及びまん延の防止のための訓練を定期的に実施するよう努めなければならない。

3 乳児等通園支援事業所には、必要な医薬品その他の医療品を備えるとともに、それらの管理を適正に行わなければならない。

(食事)

第15条 乳児等通園支援事業者は、食事の提供を行う場合(乳児等通園支援事業所外で調理し運搬する方法により行う場合を含む。)においては、当該乳児等通園支援事業所において行うことが必要な調理のための加熱、保存等の調理機能を有する設備を備えなければならない。

(秘密保持等)

第16条 乳児等通園支援事業者の職員は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用乳幼児又はその家族の秘密を漏らしてはならない。

2 乳児等通園支援事業者は、職員であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用乳幼児又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。

(苦情への対応)

第17条 乳児等通園支援事業者は、その行った乳児等通園支援に関する利用乳幼児又はその保護者等からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。

2 乳児等通園支援事業者は、その行った乳児等通園支援に関し、市からの指導又は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。

(委任)

第18条 この条例に定めるもののほか、乳児等通園支援事業の設備及び運営に関する基準に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、公布の日から施行する。

むつ市乳児等通園支援事業の設備及び運営に関する基準を定める条例

令和7年6月27日 条例第17号

(令和7年6月27日施行)